光の計算を組み合わせ、扱える問題を広げる

Hiroshi Yamashita, Ken-ichi Okubo, Suguru Shimomura, Yusuke Ogura, Jun Tanida, and Hideyuki Suzuki, “Low-Rank Combinatorial Optimization and Statistical Learning by Spatial Photonic Ising Machine,” Physical Review Letters 131, 063801 (2023).

「重さの上限を守りながら、価値の高い品物を選ぶ」。こうした組合せ問題の候補解を、光の干渉を使って評価するのが空間光イジングマシンです。ただし、基本形で表せる変数間の相互作用には制限があります。この研究は、異なる光の振幅パターンで順に測った結果を重み付きで足し合わせ、光学系の構成を変えずにその制限を広げました。

学術的な貢献は、ランク1に限られた相互作用を複数成分へ拡張する計算モデルと、その学習則の提案です。少数の成分で表せる「低ランク」の問題では、評価に必要な測定回数も少なくできます。ランク2で表したナップサック問題を光学実験で検証し、手書き数字の学習・分類を数値実験で、学習済みモデルからの数字「0」の生成を光学実験で示しました。

同じ光学系で順に測定した結果を重み付きで合成し、計算機で候補を更新する概念図。